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尖晶石ノート

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2025/09/06|カテゴリー Comment↑このページのTopへ

2008/05/05 あつぎつつじの丘公園 1/2

神奈川県厚木市にあるあつぎつつじの丘公園(旧上古沢緑地)へ行ってきました。

小田急線本厚木東口から少し離れた厚木バスセンターへ、森の里行きのバスで森の里五丁目下車すぐです。



001_080505D_5880hiradoaka.jpg
001.
ヒラドツツジ  Hirado Azalea Hybrids

江戸時代に長崎県平戸で栽培されていた沖縄産のケラマツツジ R. scabrum に、
自生のモチツツジ R. macrosepalum やキシツツジ R. ripense などが自然交雑してできたものです。
その後、品種改良が進み、多くの園芸品種が生み出されました。



002_080505D_5913.jpg
002.
ヒラドツツジ  Hirado Azalea Hybrids

同じく一般に植栽されるキリシマツツジ R. obtusum に比べると花が大きく、
株立ちが大きくなるので庭園の植え込みによく利用されます。
花期もやや遅いようです。



003_080505D_5883omura02.jpg
003.
オオムラサキ  Rhododendron oomurasaki

ヒラドツツジの園芸品種として扱われることが多いですが、
こちらはケラマツツジとキシツツジまたはリュウキュウツツジ R. mucronatum の交雑だろうとされます。

上のヒラドツツジよりも一回り大きな花を咲かせていました。



004_080505D_5885omura02.jpg
004.
オオムラサキ  Rhododendron oomurasaki

ツツジの粘糸



005_080505D_5904akebono.jpg
005.
曙  Rhododendron oomurasaki 'Akebono'

オオムラサキの枝変わりです。
花色以外はよく似ています。



006_080505D_5890hiradosiro02.jpg
006.
白妙  Rhododendron oomurasaki 'Shirotae'

曙の枝変わりです。
写真の一部にピンクに戻っている枝が見られますね。



007_080505D_5900kirisima02.jpg
007.
キリシマ (キリシマツツジ)  Rhododendron obtusum

江戸時代に鹿児島県の霧島で自生していたものを園芸化したものです。
多くの品種があります。
ヒラドツツジよりも全体に小型です。



008_080505D_589602.jpg
008.
ヤマボウシ  Benthamidia japonica  ミズキ科


009_080505D_5897.jpg
009.
ヤマボウシ

ここは植林や雑木林を切り開いて造成したような印象です。
ツツジが2万5千本植栽されていて最盛期は一面に花が満ちます。
ただ、品種が8種だそうで、変化に乏しいのが玉に傷かも。



010_080505D_5933.jpg
010.
フジ  Wisteria floribunda



 011_080505D_5928.jpg
 011.



012_080505D_593002.jpg
012.



 013_080505D_5918.jpg
 013.

バス道をはさんで反対側の山のふもとにふじだな公園があります。
名の通り藤棚があって、丁度見頃を迎えていました。
平地ではそろそろ終わりなので涼しいんですね。
人影もまばらでちょっとした穴場かもしれません。







2/2へすすむ





001. 002. 003. 005. 007. 008. 009.
D70s 
TAMRON SP AF 90mm F/2.8 Di

004.(10mm) 006.(17mm) 013.(10mm)
D70s 
Tokina AT-X 107 DX FishEye 10-17mm F3.5-4.5

010.(120mm) 011.(300mm) 012.(70mm)
D70s 
TAMRON AF 70-300mm F/4-5.6 Di LD Macro





投稿 2008/05/08
更新 2009/06/03 サムネサイズ
    2010/08/25 サムネサイズ






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2008/05/08|カテゴリー 関東Comment↑このページのTopへ

2008/05/05 あつぎつつじの丘公園 2/2

1/2へもどる



016_080505D_a02.jpg
014.
キンラン  Cephalanthera falcata  ラン科サカネラン連

平地や低山の明るい雑木林や松林を好みます。
一昔前までは郊外の雑木林でも普通に見られるものでした。
しかし、雑木林が放置されてササに覆われたり、
逆に人の手が入って低・中木層が払われたりするといつの間にか姿を消しやすいです。



017_080505D_b.jpg
015.
キンラン

この日はGWにしては涼しく、花があまり開いていませんでした。
開くとオレンジ色の唇弁が姿を現します。



019_0805D_d.jpg
016.
ギンラン  Cephalanthera erecta  ラン科サカネラン連

キンランよりも全体に小型です。
丘陵では見かけますが平地ではあまり見ません。
元々はそれほど珍しいものではなかったのですが・・・


020_080505D_e.jpg
017.
ギンラン


021_080505D_f.jpg
018.
ギンラン


 022_080505D_g.jpg
 019.
ササバギンラン  Cephalanthera longibracteata  ラン科サカネラン連

ギンランによく似ていますが、より大型で、キンランよりも葉が長く先が尖ります。
花は細長く、下の方の苞葉が花よりも長く伸びるのが特徴です。
神奈川県下や多摩丘陵ではギンランよりも見かける機会が少ないです。



018_080505D_c02.jpg
020.
シロバナキンラン  Cephalanthera falcata f. albescens  ラン科サカネラン連

これまでキンランはたくさん見てきましたが初めて見ました。
花がギンランよりも大きく黄白色です。

ご存知のようにランの仲間は根に糸状菌(カビやキノコのこと)を共生させて栄養を補っていますが、
キンランの仲間はこの菌根への依存度が高く、また、菌自体も生きた森林に依存しているため、栽培が極めて困難とされます。
菌根が健全に機能する環境を再現することが難しいのです。
大抵は3・4年と持たずにやせ細って消えてしまいます。

栽培して手元で咲かせてみたいという気持ちはわかりますが、掘り取って持ち帰るのはお勧めしません。

何年か前に野生ランのブームがあり、
野生ランに関する図書が何冊も出版されたり、
新聞に連載記事が載せられたり雑誌で多く取り上げられたことがありました。
その頃から多くの野生ランが急速に姿を消しました。
愛好家によって掘り取られる場合も多いですが、それ以上に業者の盗掘による被害が甚大です。
業者は一株残さずそこにあるだけ盗ってしまうからです。
さらに宅地開発や道路建設、緑地の公園化、ゴルフ場造成などが追い討ちをかけて現在では悲惨な状態です。
三種とも絶滅危惧種(I類またはII類)に指定されています。
植物レッドデータブックCOMPLETEキンランギンランササバギンラン

撮影後、「末永くお幸せに」と言い残してその場をたち去りました。



 023_080505D_e.jpg
 021.

4月の中ごろからヤマビルの被害が出ていることをニュースで目にしていました。
元々は山の薄暗い湿った場所に生息していますが、年々人里の公園などでも被害が増加しているそうです。
原因として考えられるのは、
1.山で食べ物が足りなくなったニホンジカやイノシシなどの動物が人里に出てきてヒルを一緒に連れてきてしまう。
2.開発でヒルの生息域に住宅地が入り込んでいる。
3.ハイカーが下山後ふもとでヒルを払い落としたり、気がつかない内に満腹になったヒルが剥がれ落ちている。
などが考えられます。

個人ができる対策としては、
やぶにできるだけ入らない。
薄暗い湿った山道であまり立ち止まらない。
お弁当は日当たりと風通しのいい場所で食べる。
虫除けスプレーを使う。
ズボンのすそを厚手の靴下に入れる。
ストッキングやタイツをはく。
などです。

噛まれてしまったときは引っぱらずにタバコの火など近づける、
虫除けスプレーやかゆみ止め、筋肉痛止め、塩をかけるなどして自分から離れさせます。
傷口を指で摘まんで血を絞り、水で洗ってから傷薬を塗って絆創膏を貼るなどして対処します。
ヒルは噛むときに麻酔物質や血を固まらせない物質を注入するので血を吸われていることに気がつかない場合が多いそうです。

血を吸ったヤマビルは卵を産みますので放置せずに確実に殺してください。
踏み潰す程度では死なずに再生してしまうそうです。



024_080505D_596602.jpg
022.
コゴメウツギ  Stephanandra incisa  バラ科

やぶが密で、山歩きをしていると邪魔な木です(苦笑



025_080505D_5965sedakakogasiraabu.jpg
023.
セダカコガシラアブ  Philopota nigroaenea  ハエ目(双翅目)コガシラアブ科

コゴメウツギの花に群がっていました。
背が張り出して横から見ると「へ」の字型です。
頭部はほとんどが複眼に覆われています。
画像ではよくわかりませんが、長い口吻があって、それで花の蜜を吸います。



014_080505D_5957.jpg
024.


015_080505D_596002.jpg
025.

住宅街をしばらく下ると若宮公園Wikipedia)があります。
広々とした市民公園で、小さなお子さんを連れた若い夫婦で溢れていました。
森の里は谷一つを切り開いて作られた新興住宅地で、工場や大学などが誘致されています。
2003年までは青山学院大学がありましたが現在は移転して跡地は日産の研究施設になっています。



 026_080505D_5967.jpg
 026.
ブタナ (タンポポモドキ)  Hypochaeris radicata  キク科タンポポ亜科
ヨーロッパ全域、北アフリカ、西アジア原産

牧草などに紛れて全世界的に帰化しています。
近年、日本の都市部でもナガミヒナゲシなどと共に爆発的に分布を広げています。
一見タンポポに似ていますが、花茎が途中で枝分かれするのが特徴です。



027_080505D_5968.jpg
027.
ブタナ (タンポポモドキ)

フラワーアレンジメントに使われているのを見たことがあります。
それなりに綺麗な花なので栽培したい人もいると思いますが、
あまり感心できません。



028_080505D_5971.jpg
028.
コバンソウ  Briza maxima  イネ科
地中海沿岸原産



029_080505D_597302.jpg
029.
ヒメコバンソウ  Briza minor  イネ科
地中海沿岸原産



030_080505D_5969.jpg
030.
オオツルボ (シラー・ペルビアナ)  Scilla peruviana  ヒヤシンス科(ユリ科ツルボ亜科)ツルボ属
地中海沿岸西部原産

これは畑の隅に植えられていたものです。
ペルウィアナとは「ペルー産の」という意味です。
全生物を目録化する方法として学名を生み出したスウェーデン人のリンネは、
1753年、この植物がスペイン国籍の船ペルー号で運ばれてきたことからペルー産であると勘違いしてこのように命名したのだそうです。
学名の登録は厳格なもので、一度登録されてしまうと学術的な理由が無い限り訂正できません。





分類別> ラン科

分類別> ユリ科ツルボ亜科

カテゴリー 雑木林


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撮影はすべて
D70s 
TAMRON SP AF 90mm F/2.8 Di




投稿 2008/05/08
更新 2009/06/03 サムネサイズ
    2010/08/25 サムネサイズ




 

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2008/05/08|カテゴリー 雑木林Comment↑このページのTopへ

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