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尖晶石ノート

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2024/04/25|カテゴリー Comment↑このページのTopへ

2000/09/04 西オーストラリア 2/2

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kangaroopaw02.jpg

kangaroopaw03.jpg
018. 019.
レッド・アンド・グリーン・カンガルーポー Red and green kangaroo paw (Mangles kangaroo paw)
アニゴザントス・マングレシー Anigozanthos manglessii ハエモドルム科

二泊目はシーフードが名物のジェラルトンという港町でした。
そこからバスはさらに北へと走ります。
途中立ち寄ったノースハンプトンという田舎町の小さな公園にレッドアンドグリーン・カンガルーポーが植栽されていました。
州の花です。


fishermanssock.jpg
020.
ホワイトプラム・グレビレア White Plume Grevillea
グレビレア・レウコプテリス Grevillea leucopteris ヤマモガシ科

3〜4mくらいの小潅木です。
別名Old socks。変な臭いがするからその名があるんだそうですが、
嗅いでもよくわかりませんでした。


solanum.jpg
021.
フウランネル・ブッシュ Flannel Bush
ソラヌム・ラシオフィルム Solanum lasiophyllum ナス科

ちなみに、奥に見えるマイクロバスが今回利用した車です。


daisy.jpg
022.
ヒメコスモス Swan River Daisy
ブラキコメ・イベリディフォリア Brachycome iberidifolia キク科

日本でブラキカムという名前で園芸化されているものと同じものです。
西オーストラリアに広く分布しています。
適応力が強いということでしょうね。
西オーストラリア産にしては珍しく日本の気候でも育てやすい草本です。
やせて乾燥した北の地域で自生しているものを見ると、
湿潤な南のものとはまるで別の植物のようにちまちました姿になっています。


stromatrite02.jpg
023.
ストロマトライト Stromatolite

やっと今回の目的地、世界遺産シャーク湾に着きました。
パースから北へ820km。
花を見るツアーでなければ一日で来てしまう距離です
(なにしろ国道の制限速度100km/h信号無し!)。

ストロマトライトとはシアノバクテリア(=ラン藻)の一種が構築した岩のような構造物です。
今から30億年程前、効率的に光合成をするシアノバクテリアが誕生したことによって
かつての地球の大気の組成が大きく変わりました。
彼らが登場するまでは地球の大気にほとんど酸素が含まれていませんでした。


everlasting.jpg
024.
Pom-pom everlasting
ケファリプテルム・ドルモンディー Cephalipterum drummondii キク科

カイザイクの仲間です。
触るとカサカサするドライフラワー向きの菊が多いです。


OldPearler.jpg
025.
オールド・ピアラー Old Pearler

シャーク湾にある小さなレストランです。
半化石化した貝殻で建てられています。
昔はシェルビーチの古い層から半ば固まった貝を切り出して、
煉瓦代わりに建材に使っていたそうです。
今はもちろん厳しく制限されていて、
お土産物屋さんで小さなブロックが買える程度です。


pelikan.jpg
026.
コシグロペリカン Australian pelican

デンハムという小さな港町のコテージで一泊して、
次の日は朝早起きしてモンキーマイアです。
ここには餌付けされたバンドウイルカが一日に何回か来るので観光名所になっています。
イルカ待ちの間、ペリカンを眺めたりして時間をつぶしました。
ひょうきんなやつらです。


dolphin02.jpg
027.
バンドウイルカ Bottlenose dolphin

実際には目が合うぐらいまで近くに来てくれます。
印象は「なげやりなエンターテイナー」といったところでしょうか。
レンジャーに促されて一通り観光客に挨拶した後は、
さっさと帰ります。
一応水中写真も撮れるように防水タイプのレンズ付きフィルムも
持って行ったんですが、うまく撮れませんでした。


pelikan02.jpg
028.
コシグロペリカン Australian pelican

スプリンクラーの水を飲んでます。
これでも野生のなんですよ。
当然回りの失笑を買ってます。
でも、もちろん彼等には人間の感情なんて知ったこっちゃありません。


Shellbeach.jpg
029.
シェルビーチ Shell Beach

浜辺がすべて、Hamelin coquina Fragrum erugatum という
小さなトリ貝の一種の貝殻でできています。
もちろん人工ではありません。
この下10メートルまで貝殻です!


wildrose.JPG
030.
タマラ・ローズ Tamala Rose
ディプロラエナ・グランディフロラ Diplolaena grandiflora ミカン科


mulamula.jpg
031.
トール・ムラムラ Tall mulla mulla
プティロートゥス・エクサルタトゥス Ptilotus exaltatus ヒユ科

触るとカサカサします。


nativecornflower.jpg
032.
ネイティブ・コーンフラワー Native cornflowe
ブルノーニア・アウストラリス Brunonia australis ブルノーニア科

ブルノーニア科は1属1種の分類上特殊な植物です。
オーストラリアの乾燥部に広く分布しています。
エアーズロックのまわりで咲いていたのを見たことがあります。
ちなみに、Cornflowerとはヤグルマギクのことです。


wreathlechnaultia03.jpg

wreathlechnaultia.jpg
033. 034.
リース・レシュノーティア Wreath lechenaultia (Wreath flower)
レケナウルティア・マクランタ Lechenaultia macurantha クサトベラ科

再びジェラルトンで一泊した後は、進路を90度東の内陸方向へ。
目的はリース・レシュノーティア
今回これが一番見たかったかもしれません。
自生量が非常に限られており、
地元の町が観光客を集めるために保護育成しているようです。
それだけ魅力的な花なのです。


donkeyorchid.jpg
035.
ロージーチークド・ドンキーオーキッド Rosy-cheeked donky orchid
ディウリス・ポリフォリア Diuris porrifolia ラン科

近くのブッシュにドンキーオーキッドの一種が咲いていました。
西オーストラリアは北に上るほど、
また、内陸に入るほど降水量が落ちます。
従って、蘭を見るのには一般的に南西部に位置するパース近郊か、
それよりさらに南へ向かう方が向いています。
それでも着生ランはまったくありません。
空気が乾いている上に森林火災の多い西オーストラリアじゃ
樹の上では暮らせません。


yakei01.jpg
036.
パースの夜景

キングスパークから見たパースの夜景。
運転手さんが気を利かせて立ち寄ってくれました。


rainbowlolikeet.jpg
037.
ゴシキセイガイインコ Rainbow Lorikeet

パースの街中で撮りました。
朝からやかましいです。
花はブラシノキの仲間ですが、これも種類が多く、
園芸品種もあったりするので種の特定は難しいです。


quokka.jpg
038.
クオッカ Quokka

最後にパースに一泊して、最終日はオプショナルツアーに参加しました。
ロットネスト島です。「ネズミの巣島」という意味ですが、
最初に上陸した西洋人がここに棲むクオッカという小型有袋類をネズミに見立ててつけた名前だそうです。
島は自転車でまわれるぐらいの広さです。
観光バスも出ていますが、マウンテンバイクをレンタルして、
好きなところで立ち止まりながらちんたらと回ることにしました。
しかし、乗り慣れないマウンテンバイクに意外とキツイ上り下り、
それにしょっちゅう道草するので帰りの船までに半周ぐらいしかできません。


quokka04.jpg

Quokka05.jpg
039. 040.
クオッカ Quokka

ここの最大の目玉は、やはりこのクオッカでしょう。
仔猫くらいの大きさの野生動物なんですがかなり人馴れしています。
船着場のインフォメーションセンターでは「餌をやらないように」、
「サルモネラ菌を持っているので注意」みたいなことが書いてありますが、
こっちにその気が無くても勝手に向こうから近寄ってきてその辺を舐めたりします。
とりあえずその辺の木の葉を少しちぎって与えて我慢してもらいました。


最後に
モンキーマイアへのツアーはたくさんあると思います。
交通手段にはこういったバスツアーや小型飛行機、レンタカーという手がありますが、
花を見たいのでしたら、ちゃんと「ワイルドフラワー・ウォッチング」をうたっているツアーを選ぶことをオススメします。
今日見頃の花の情報はやはり現地のツアー会社が一番よく把握しています。
後は「運」です。

私が参加したツアーはたまたま少人数で、おっとりとしたお客さんが多く、
一番のわがままな我々の意向をガイドさんと添乗員さんが快くきいてくれました。
ガイドさんがたびたび客に聞くんです。
「ほんとにお花が見たいんですよね?」
はじめ何を言ってるんだろう?と思いましたが、
前回のツアー客がイルカ目当ての人ばかりで、
花を見るために「いちいちバスを止めるのはおかしい」と怒り出したと愚痴るんです。
それに客が多いと全員がバスを降りたり乗ったりするだけで時間を取られてしまいます。
私等はたまたま運がよかったようです。





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この記事は2002/11に某掲示板に投稿した記事を再編したものです。
その折はありがとうございました。



投稿 2007/11/18 記事を分割
    2010/08/27 体裁を大幅修正




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2007/11/18|カテゴリー 海外Comment↑このページのTopへ

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