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尖晶石ノート

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2025/03/13|カテゴリー Comment↑このページのTopへ

2002/06/30 カナディアン・ロッキー 1/4

2002年6月の末からカナディアン・ロッキーへの旅行に出ました。
バンクーバーで国内便に乗り継いでカルガリーへ、
そこからバンフ国立公園までバスで2時間。バンフという町に4泊です。




・植物編1

 一日目は気ままに市内を歩き回り、二日目三日目はツアーに参加しました。
ツアーという性質上、散策する時間や範囲も限られますし、
出合った花すべてをじっくり撮影できるとは限りません。
また、余裕はあるのに見送ったりして、後になって撮っておけば良かったと思い返すことも多々あります。
ここに紹介しきれなかった花がまだまだたくさんありました。

 植物には種類ごとによって一定の開花期間があります。
行き先の標高を変えることによって多少ずらせる場合もありますが、
それでも短い旅行期間中にすべての種類を見ることは不可能です。
また、当然ながら開花時期は年毎にずれが生じます。
今回も見たい花がいくつか見られなくてがっかりしましたが、
次回の楽しみにとっておきましょう。

 アメリカ大陸では日本と違って、植物の名称が統一されていない場合が多いようです。
まあ、広い大陸に複数の民族が暮らしている以上仕方のないことなのかもしれません。
逆に言えば日本の方が事情が特殊だといえるでしょう。
ここではできるだけカナディアン・ロッキー地方での呼称を用いるように心がけました。


 
○ユリ科

326d.jpg
001.

英名:False Solomon's seal

学名:Smilacina racemosa var. amplexicaulis (スズラン科)ユキザサ属

場所:エメラルド湖 Emerald Lake

解説:エメラルド湖ではStar-flowered false Solomon's seal S. stellata や Crasping-leaved twisted-stalk Streptopus amplexifolius (タケシマラン属、オオバタケシマラン var. papillatus の基本種)も見かけましたが、撮りそびれました。



2d93.jpg
002.

英名:Rough-fruited fairybells

学名:Disporum trachycarpum (スズラン科)チゴユリ属

場所:エメラルド湖 Emerald Lake



41c3.jpg
003.

英名:Bronzebells

学名:Stenanthium occidentale (メランチウム科)

備考:鱗茎をもつ.ツルボ属に近縁?.同属は北米とサハリンに5種.有毒.

場所:グラッシ・レイクス Grassi Lakes



31a0s.jpg
004.

英名:Glacier lily

学名:Erythronium grandiflorum カタクリ属

解説:エメラルド湖畔で葉"だけ"をたくさん見ました。
今回見たかった花の一つですが、もう少し標高の高いところまで足をのばさないといけなかったようです。



31a0s.jpg
005.

英名:Western wood lily

学名:Lilium philadelphicum var. andinum ユリ属

解説:実を言うと、数あるユリのなかでも個人的に一番好きなものです。
楽しみにしていたのですが半月ほど早かったようです。
後ほど某旅行会社のメルマガからグラッシ・レイクスで咲いたという便りが届きました。
楽しみはまた次の機会に譲ります。



○ラン科

e7ef.jpg
006.

英名:Yellow lady's slipper ; Large yellow lady's slipper

学名:Cypripedium parviflorum var. pubescens (syn. C. calceolus var. pubescens) アツモリソウ属

備考:側萼片が短く捩じれがゆるいものをvar. planipetalum に分けることがある.

基本種とされていたカラフトアツモリソウ C. calceolus はヨーロッパから北海道に分布.

場所:エメラルド湖 Emerald Lake

解説:標高が近いグラッシ・レイクスでもちょうど見頃でした。
二十年ほど前に北海道東部と礼文島でカラフトアツモリソウが見つかったそうです。
しかし、礼文島で見つかった3株は元々自生していたものなのか人為的に持ち込まれたものなのか意見が分かれているそうです。



53ab.jpg
007.

英名:Sparrow's egg lady's slipper ; Franklin's lady's slipper

学名:Cypripedium passerinum アツモリソウ属

場所:グラッシ・レイクス Grassi Lakes



6202.jpg
008.

英名:Bracted orchid

学名:Coeloglossum viride var. virescens (syn. C. viride ssp. bracteatum) アオチドリ属

備考:日本のアオチドリ C. viride ssp. bracteatum のように褐色を帯びることはない.

場所:グラッシ・レイクス Grassi Lakes



e813.jpg
009.

英名:Blunt-leaved bog orchid

学名:Platanthera obtusata ツレサギソウ属

場所:カスケード・ガーデン Cascade gardens裏



3b62.jpg
010.

英名:Northern green rein orchid ; Nrthern green bog orchid

学名:Platanthera hyperborea ツレサギソウ属

場所:バーミリオン・レイクス Vermilion Lakes

解説:チドリ類トンボソウ類が多いです。
ちなみに中米を除く北米大陸全体を見渡してもランのバリエーションは日本より少ないと思います(種類そのものが少ないという意味ではなく)。
氷河の進出と後退を繰り返した北米大陸ならではの現象でしょう。



2ede.jpg

e24f.jpg
011. 012.

英名:Round-leaved orchid

学名:Amerorchis rotundifolia (syn. Orchis rotundifolia)

場所:バンフ市内ボウ川の畔

解説:カモメランとオキナワチドリを足したような雰囲気です。
水辺で頻繁に見うけられました。



a0e4.jpg
013.

英名:Venus' slipper ; Fairy slipper

学名:Calypso bulbosa var. americana ホテイラン属

備考:ホテイラン属は1属1種4変種.北米には2変種.

ロッキー山脈より西側に分布するvar. occidentalis は唇弁の黄色斑が目立たなく斑点が多い.

基本種ヒメホテイランはvar. americana に似るが黄色班が小さく,北欧から北海道,東北地方まで分布.

ホテイラン var. speciosa は距が長く,本州の中部のみ分布.

場所:ジョンソン湖 Johnson Lake

解説:一つの株に一枚の葉と一輪の花だけをつけるのが特徴です。
このときは咲き終わった後でした。1〜2週間ほど遅かったようです。
氷原に向かうツアーに参加すればまだ見られたそうです。
株そのものはたくさんありましたが、散々探してようやく一輪ものにしました。
しかし、すでに本来の鮮やかさや透明感は失われています。
これがいっせいに咲いてる様を是非見てみたいものです。



0833.jpg
014.

英名:Pale coralroot

学名:Corallorhiza trifida

場所:カスケード・ガーデン Cascade gardens裏

解説:自ら光合成をせずに菌類に寄生して栄養を得ている腐生ランです。



○ナデシコ科

d348.jpg
015.

英名:Field chickweed ; Mouse-ear chickweed

和名:セイヨウミミナグサ

学名:Cerastium arvense ミミナグサ属

備考:北アフリカ,ヨーロッパ,北米.

場所:ボウ滝



○メギ科

9998.jpg
016.

英名:Tall Oregon grape

和名:セイヨウヒイラギナンテン

学名:Mahonia aquifolium ヒイラギナンテン属

備考:Creeping Oregon grape M. repens に比べ樹高が高く30〜150cm,葉はつやを帯びる,鋸歯が尖る.

場所:エメラルド湖 Emerald Lake



○キンポウゲ科

ed0b.jpg
017.

英名:Meadow buttercup ; Common buttercup

学名:Ranunculus acris キンポウゲ属

備考:ミヤマキンポウゲ var. nipponicus の基本種.北半球に広く.

場所:バンフ市内



e9c4.jpg
018.

英名:Birdfoot buttercup

学名:Ranunculus pedatifidus (syn. R. affinis) キンポウゲ属

場所:モレイン湖 Moraine Lake



0a62.jpg
019.

英名:Creeping buttercup ; Ceaside buttercup ; Shore buttercup

学名:Ranunculus cymbalaria

場所:フェンランド Fenland

解説:フェンランドの脇を通る道の道端で撮りました。
ちなみにフェンランド・トレイルは増水のため立ち入り禁止。
雪解け水のせいか、はたまたビーバーのダムのせいでしょうか?



0eb1.jpg
020.

英名:Northern anemone ; Few-flowered anemone

学名:Anemone parviflora イチリンソウ属

場所:タカカウ滝 Takakkaw Fall



c1b8.jpg
021.

英名:Cut-leaved anemone ; Wind flower

学名:Anemone multifida イチリンソウ属

備考:北米〜南米,鈍い濃桃色の株もある.

場所:バーミリオン・レイクス Vermilion Lakes



9921.jpg
022.

英名:Drummond's anemone

学名:Anemone drummondii イチリンソウ属

場所:モレイン湖 Moraine Lake



c76fs.jpg

72fa.jpg
023. 024.

英名:Prairie crocus ; Pasqueflower

学名:Anemone patens ssp. multifida (syn. Pulsatilla patens) イチリンソウ(オキナグサ)属

場所:ジョンソン湖 Johnson Lake

解説:オキナグサの仲間です。
カナディアン・ロッキーで最も早く咲く花の一つです。
これも見てみたいのですが、さすがに難しいでしょうね。



72fa.jpg
025.

英名:Blue clematis ; Purple virgin's bower

学名:Clematis occidentalis ssp. grosseserrata (syn. C. columbiana) センニンソウ属

場所:グラッシ・レイクス Grassi Lakes

解説:薄暗い林下にひっそりと咲く、繊細な花色のクレマチスです。



09b3.jpg

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026. 027.

英名:Yellow columbine

学名:Aquilegia flavescens S.Wats. オダマキ属

備考:ヤマオダマキ A. buergeriana に似る.

キバナヤマオダマキ A. buergeriana f. flavescens (syn. A. flavescens Makino) とは別種.  

場所:エメラルド湖 Emerald Lake



23d5.jpg
028.

英名:Blue columbine

学名:Aquilegia brevistyla オダマキ属

場所:ジョンソン湖 Johnson Lake

解説:やはりヤマオダマキに似てひょろりとしています。




2/4 植物編2へ





018. 019. 022. 024.
COOLPIX990

それ以外
MZ-3
SINBI100
COOLSCAN II




投稿 2004/12/21
更新 2007/11/19 ほたる石画帖から移動、ヤフブリから画像を移動、画像を追加、記事を分割
    2010/08/28 サムネサイズ




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2004/12/21|カテゴリー 海外Comment↑このページのTopへ

2004/05/01 奈良 1/2

2004年5月1日からニ泊で奈良へ行ってきました。

京都から近鉄に乗り換えて長谷寺へ。
奈良大和路ポケットパス(二日間有効)を利用しています。
近鉄JRが同様の割引サービス何種類も発行しているので日程に合わせて利用するといいと思います。


長谷寺はボタンで有名です。そろそろ終わりかけでした。


20041227051111.jpg
001.
ボタン
長谷寺

PLフィルター使用


20041227051348.jpg
002.
ボタン
長谷寺

PLフィルター使用


04050100302.jpg
003.
モチツツジ
長谷寺
西日本に多い野生のツツジです。
やわらかなピンクで結構好きな花です。


20041227051659.jpg
004.
シャクナゲ
長谷寺


20041227051754.jpg
005.
ボタン
長谷寺


20041227051843.jpg
006.
ボタン 天女舞
長谷寺


長谷寺を一回り(一方通行の部分が多いので注意)した後、
門前町でにゅうめんをいただいて、當麻寺(たいまでら)へ。
よくわからないのですが、細々とした寺院が寄り集まっていて、
それぞれが拝観料を取ります。
とりあえず花を見るだけなら西南院と奥の院だけで十分な気がします。
シャクナゲが見頃でした。
中之坊奥院


20041227051950.jpg
007.
ボタン
當麻寺


04050100802.jpg
008.
クロバナロウバイ
當麻寺


04050100902.jpg
009.
シャクヤク
當麻寺


20041227060036.jpg
010.
シャクナゲ
當麻寺

COOLPIX990


當麻寺から歩いて15~20分ほどの場所に石光寺(せっこうじ)があります(少々道がわかりにくいです)。
やはりボタンやシャクヤクで有名なところです。
ボタンはほぼ終わっていて、シャクヤクが見頃でした。
長谷寺に比べ閑静で、深紅のシャクヤクの花園が幻想的ですらあります。


20041227054350.jpg
011.
シャクヤク
石光寺


04050101102.jpg
012.
カキツバタ
石光寺
ハナショウブより花期が早く、葉の幅が広いのが特徴です。


0405010120202.jpg
013.
シャクヤク
石光寺


20041227070233.jpg
014.
シャクヤク
石光寺


当麻寺駅へ戻ってから、駅前の中将堂本舗でよもぎ餅をいただきました。
お茶がついて300円。さっぱりした甘味の餡とつきたての柔らかいお餅がウットリ物です。
奈良へ戻って宿にチェックインしてから夕飯に。
柿の葉寿司専門店の平宗
茶粥と柿の葉寿司のセットがすごく美味しかったです。
わらび餅をたのむのも忘れてはいけません。


 
2日目は飛鳥駅からレンタサイクルで飛鳥路を回ることに。


20041227072723.jpg
015.
高松塚古墳
高松塚壁画館

COOLPIX990


20041227072911.jpg

20041227073338.jpg
016. 017.
猿石
欽明天皇陵の隣にあります。
裏にも顔がついているそうですが見ることはできませんでした。
仮面をかぶった演者がモデルだという話ですがはっきりは解らないのだそうです。

COOLPIX990


20041227073803.jpg

20041227073844.jpg
018. 019.
鬼の俎(まないた)・鬼の雪隠(せっちん)
鬼が人間をこのまな板で料理し、雪隠(=便所)で用を足したという伝説があるそうです。
実際にはまな板の上には元々棺桶が安置されていて、雪隠の部分がその上に覆い被されていたのだそうです。

COOLPIX990


20041227074258.jpg
020.
亀石 
これもよく正体は解らないそうですが、
一説にはまだ作成途中だったんじゃないかと言われてます。
でも、見た印象では、十分完成しているように感じました。

COOLPIX990


20041227074642.jpg

20041227074728.jpg
021. 022.
二面石 
聖徳太子生誕の地と云われる橘寺の境内にあります。
表裏で善相と悪相を現しているそうです。

COOLPIX990 ワイコン使用


20041227075032.jpg
023.
石舞台

COOLPIX990


20041227075249.jpg
024.
石舞台の天井です。下を向くと人がぎっしり。

24mm


20041227075347.jpg
025.
酒船石 
周りには人がたくさんいます。かなりねばって人の切れ目を撮りました。
小高い丘の上にあって、ここまで上り詰めてきた人達が一様に無言でこの石に手を置いて見つめているのが印象的でした。
言葉を失うほどの存在感がこの石にはあります。

24mm


20041227075726.jpg
026.
オオゴマダラ
橿原市昆虫館 
ハチドリが見られると聞いて楽しみにして来ましたが、一羽も見られませんでした。

COOLPIX990

2007/07/01補足:
先日、テレビ番組でこちらでハチドリの撮影をしようとしたら2時間くらい待ったそうです。
余程運がいいか時間に余裕が無いと見られないみたいです。


20041227075916.jpg
027.
宿の窓のすぐ前はライトアップされた興福寺五重塔でした。

COOLPIX990




2/2へつづく




特に断りがなければ、
MZ-3
TAMRON SP AF 90mm F2.5
SINBI100
COOLSCAN II

24mm=SIGMA AF 24mm F2.8 SUPER-WIDE II




投稿 2004/12/27
更新 2007/11/21 ほたる石画帖から移動、画像を一部差し替え、リンク修正
    2008/01/12 TBP
    2010/08/28 サムネサイズ




アヤメ科 - トラックバック・ピープル

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2004/12/27|カテゴリー 近畿Comment↑このページのTopへ

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