>
1/18へもどる098.
ケシ Oilseed poppy
Papaver somniferum ケシ科ケシ属
原産地不明
オーストラリア国内でもタスマニア州のみでケシが生産されています。
実は世界で合法的に生産されるアヘンの約40%がタスマニア産なんだそうです。
これはインドに次いで第2位です。
ところが、アヘン生産量の大部分は非合法によるもので、
実際にはアフガニスタン産が90%を占めているといわれてます。
ケシ畑は所々で見かけました。
走っている車の中からの撮影ですが、
車を停めてうろうろしていると監視員に咎められるそうです。
099.
タスマニア島中北部、
モール・クリーク・カースト国立公園 Mole Creek Karst National Park にあるマラクーパ洞窟 Marakoopa Cave のパーキングの脇に鎮座していました。
1m位の大きさがあります。
事前にこの場所をネットで調べていたときにこれの写真を見たのですが、こんなでかい巻貝がいたのかな?と困惑しました。
現生の巻貝で最大のものはアラフラオオニシ(
Google)というもので、75cmほどに育ちます。
しかし、形がまったく違います。
かつて他にもこんな巨大な貝がいたのでしょうか?調べてみてもよくわかりません。
特徴だけ見るとヘリトリガイの仲間(
Google)に似ているような気がします。
しかし、この仲間はせいぜい数センチ程度にしかなりません。
さて、実際に実物の前に立ってわかったことなんですが、
この『物体』の横には、「The Fossil Helmut Schwabe」と書かれた札が立っていました。
説明文を読むと、どうやら公園内の石灰岩を使って造った彫刻らしく、
「これを見たら何億年のこの島の歴史に思いを馳せるだろう」みたいな解説があります。
あとで調べたところ、ヘルムート・シュワーブはタスマニア在住の芸術家だそうです。
2008/03/06追記
化石で残る最大の巻貝は、カンパニレ・ギガンテウム
Campanile giganteum という エンマノツノガイの仲間で、60cmほどになるそうです(
Google)。
100.
表面をよくよく眺めていると、サンゴの化石の断面がありました。
しかし、殻の質感やたがねの跡など実にリアルに再現しています。
最後まで騙されて帰る人も少なくないんじゃないでしょうか。
101.
オレアリア・リラタ Snowy Daisy-bush
Olearia lirata キク科キク亜科シオン連
オーストラリア南東部、タスマニア 5m
見上げるような高さの植物です。
オレアリア属は木本性のキクです。
オーストラリア、ニュージーランド、ニューギニアに130種ほど分布します。
102. 103.
クレマチス・アリスタタ Native Clematis, Old Man's Beard
Clematis aristata キンポウゲ科センニンソウ属
オーストラリア南東部に広く 10m
センニンソウの仲間で、センニンソウよりも大きな花を咲かせます。
104. 105.
ビオラ・ヘデラケア・クルティシアエ Curtis' violet, Mountain ivyleaf violet
Viola hederacea ssp.
curtisiae スミレ科
タスマニアの山地
オーストラリアはスミレ属の種類が少ないです。
解説は
3 056.で。
106. 107.
ピメレア・ドルパケア Cherry Rice-flower
Pimelea drupacea ジンチョウゲ科
タスマニアと、ビクトリア州の一部 1-1.5m
108.
アツバジョウゴゴケ Pixie Cup Lichen, Cup Moss
Cladonia pyxidata ハナゴケ科ハナゴケ属
世界中の湿潤な地域 オーストラリア南東部、タスマニア
平地は乾燥していますが森林内は比較的湿度が保たれていて、いろいろなコケや地衣類が観察できます。
参照:
2004/03/13 箱根109.
リクウズムシの仲間 Canary worm
Fletchamia sugdeni (
Geoplana sugdeni)
扁形動物門ウズムシ綱ウズムシ目コウガイビル亜目ゲオプラナ科 Geoplanidae
15cm以上あったでしょうか。鮮やかな黄色のぬめぬめした生き物です。
コウガイビル(
Google)という陸棲のプラナリアの仲間(Land Planarian, Terrestrial flat worm)に印象が似ています。
ただし、コウガイビルの頭部はいかり型なのに対し、本種の頭部は赤く尖っています。
ミミズやカタツムリ、ナメクジなどを襲って食べるそうです。
110.
洞窟内は鍾乳洞になっています。
常に一定方向に空気が動いているらしく、鍾乳石が垂直ではなく斜め下に成長しています。
111.
数メートルもあるのですが、
画像からはなかなか迫力が伝わらないと思います。
112.
洞窟内にはレンジャーが伴わないと入れないことになっています。
中は照明が消されていて、見学者のいる場所だけ電気を点け、
移動したら消します。
こうしてできるだけ暗黒になる時間を保つように心がけられています。
113.
ハチノスサンゴの一種
Favosites sp. 床板サンゴ亜綱 Tabulata ハチノスサンゴ科 Favositidae
100.のものも同じです。
名の通り、ハチの巣にそっくりな群体を造ります。
この画像のものはおそらく化石本体が風化して型(印象化石)だけが残っているのでしょう。
大きさは10cmほど。
床板サンゴ類は古生代に絶滅してしまった古いタイプのサンゴです。
この洞窟の地層はオルドビス紀(約5億年前)のものだそうです。
レンジャーが懐中電灯で照らしながら説明していました。
説明が一段落した隙に撮らせていただきました。
114.
この洞窟内には稀少なクモの一種 Tasmanian cave spider
Hickmania troglodytes (
Google)と、
ヒカリキノコバエ (ツチボタル)の一種 Glow-worm
Arachnocampa tasmaniensis (
Google) が生息しています。
どちらも光にはとても敏感なので、照明の時間を神経質に管理しているわけです。
洞窟内ではストロボ撮影が制限されていますが、
クモとグローワームにはカメラを向けることさえ許されていません。
許可があっても時間的空間的におそらく三脚を立てている余裕はないでしょう。
グローワームの仲間はタスマニアのほか、オーストラリア東部の極一部とニュージーランドにしか分布していません。
幼虫は天井に棲息して、粘り気の有る糸を下に垂らしています。
そしてお尻の部分を光らせて他の虫をおびき寄せ、糸に絡んだところを捕まえて食べます。
ちなみに、餌になるのは大部分がグローワームの成虫なんだそうです。
突然照明を消されて天井を見上げると、満天の青い星空になりました。
星と違うのは瞬かないことです。
幻想的で口に表せない美しい光景です。
>
次へすすむ 1/18 |
2/18 |
3/18 |
4/18 |
5/18 | 6/18 |
7/18 |
分類別>
スミレコメントはこちらへどうぞ
098.
D70s
TAMRON AF 70-300mm F/4-5.6 Di LD Macro
099.
101.
102.
104.
106.
109. ~
114.
D70s
TAMRON SP AF 90mm F/2.8 Di
100.
103.
105.
107.
108.
PowerShot G6
投稿 2008/01/24
更新 2008/02/27
2009/06/05 サムネサイズ
2010/08/26 サムネサイズ
[0回]